リベルサスとは?
リベルサス(Semaglutide)は、GLP-1受容体作動薬に分類され、食後の血糖値を安定させる効果や、食欲を抑える作用があります。元々は皮下注射として使用されていましたが、内服薬としても処方されるようになり、特に体重管理や2型糖尿病の治療に活用されています。
GLP-1ホルモンは、インスリンの分泌を促す働きを持ったホルモンの1つです。健康な人の体では、食事を摂取した際に小腸から分泌され、脳に「もうお腹がいっぱいである」という信号を送り、食べ過ぎを抑制する役割があります。
さらに、GLP-1ホルモンには、胃酸分泌や腸の働きを低下させる効果もあり、食べ物の消化に時間がかかることで、お腹が満腹な状態が長く続き、食欲を低下させる効果もあります。
また、膵臓に作用して血糖値をコントロールする効果があります。通常、GLP-1ホルモンの分泌量には個人差があり、分泌量が多い人は痩せやすい体質で、少ない人は太りやすい体質と言えます。そのため、肥満症の方にGLP-1受容体作動薬を使用することで、食欲を抑制し、自然と痩せやすい体質をつくる効果が期待できます。
このGLP-1ホルモンを使用したダイエット方法は、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)の認証を受けた安全性の高い治療方法で、韓国やヨーロッパでも肥満治療として実施されております。日本では2型糖尿病の治療薬として使用が認められおり、近年では肥満治療としても認識されてきています。
リベルサスの種類

リベルサスには、3mg・7mg・14mgと用量の異なる3種類があります。3mgが緑色、7mgが赤色、14mgが青色のシートに入っています。
1日1回3mgから投与を開始し、4週間経ったら1日1回7mgに増やすのが一般的です。ただし、1日1回7mgを投与し続けても効果が出ない場合は、1日1回14mgに増量します。
リベルサス(内服薬)の作用機序
リベルサス内服薬は、体内でGLP-1受容体を活性化し、さまざまな効果を発揮します。GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、食事の後に分泌されるホルモンで、満腹感を感じさせる働きがあります。リベルサスは、このホルモンの作用を強化することで、以下のような効果を発揮します。
- 食欲の抑制
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食欲を抑える作用があり、過食を防ぎます。食事量を無理なく減らすことができ、ダイエットをサポートします。
- 体重減少の促進
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食事後の満腹感が長く続くため、過剰な食事摂取を防ぎ、体重減少を助けます。また、内臓脂肪の減少も促進されるため、健康的な体型維持が期待できます。
- 血糖値の安定
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GLP-1がインスリン分泌を促進し、グルカゴンの分泌を抑えることで、血糖値をコントロールします。これにより、2型糖尿病の治療にも役立ちます。
- 胃の排出速度の遅延
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胃の排出速度を遅くすることで、食後の急激な血糖値上昇を抑えます。
リベルサス(内服薬)の使用方法
起床時、1日1回120ml以下の水(コップ半分程度)で服用してください。服用の際は分割や噛み砕いてなどはしないで下さい。また服用ゼリーなどの水以外の飲み物で服用することは必ず避けて下さい。服用する時間が多少変わっても問題にはなりませんが、胃の中が空っぽの状態で服用することが大切です。
内服後は少なくとも30分間は飲食や他の薬を服用することを控えることが推奨されます。服用方法を守らない場合、効果が発揮されないので注意が必要です。
※先に何か飲食してしまった場合や飲み忘れてしまった場合は、次の日の朝に空腹状態で飲むようにしましょう。
リベルサスの効果をきちんと発揮するためには、コップ半分程度の水で飲むこと、胃に内容物がない状態で服用し、内服後30分間の飲食を避けることが重要になります。もし先に何か飲食してしまった場合や、飲み忘れてしまった場合など、正しい服用方法ができない場合には、次の日の朝に空腹状態で飲むようにしましょう。
リベルサス内服薬の効果
リベルサス内服薬を使用することで、以下のような効果が期待できます。
- 体重減少
- 血糖値の管理
- 健康的な生活習慣の維持
リベルサスを内服することで、食欲の抑制、胃の排出速度の遅延、エネルギー消費の促進の効果を得ることが期待できます。これにより、無理なく体重を減らすことができます。
また2型糖尿病の治療において、血糖値の安定を助け、過剰な血糖値上昇を防ぐことができます。
食事と運動をサポートし、健康的なライフスタイルを維持するための手助けをします。体型の維持にも貢献し、美容面での効果も期待できます。
リベルサス(内服薬)の副作用と注意点
リベルサスの主な副作用と注意点としては以下があります。
- 吐き気や消化不良
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特に服用開始初期に吐き気や消化不良を感じることがあります。これらは通常、時間の経過とともに軽減します。
- 下痢や便秘
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一部の患者さんに下痢や便秘の症状が現れることがあります。
- 頭痛やめまい
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まれに頭痛やめまいを感じることがありますが、体が薬に慣れることで改善することが多いです。
- 低血糖のリスク
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特にインスリンや他の糖尿病薬と併用している場合、低血糖が発生することがあります。医師の指導のもとで使用することが必要です。
こんな方におすすめ
リベルサスは特に以下のような方におすすめです。
- 体重を減らしたい
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リベルサスは食事制限や運動で効果が出にくい方にメリットが多いです。食欲を自然にコントロールし、健康的な体重減少をサポートします。
- 血糖値を安定させたい
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2型糖尿病の治療が必要な方で、血糖値の安定を目指す方に最適です。
- 健康的な体型維持を目指す
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健康的な体型を維持し、ダイエットをサポートするためにリベルサスを活用することができます。
料金
※1ヶ月分の料金
オプション
- 栄養指導
- 胸やけ時のガスター10処方
- 脂肪溶解注解
当院限定 充実したサポート
- 医師、看護師によるチャット相談(10ー19時)
- 吐き気止め処方(5回分)
- 初回の方はご来院していただき、医師の診察後処方
- 遠方でご来院することが難しい方は、オンライン診療が可能
注意事項
リベルサスは主に下記の方は服用できません。
- 膵炎の既往、 甲状腺疾患の既往、重度の胃腸障害 (胃潰瘍、炎症性腸疾患など)のある方
- 低血糖を起こす可能性が高い以下の状態の方
- 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
- 栄養不良状態、飢餓状態、食事摂取量の不足
- 激しい筋肉運動
- 過度のアルコール摂取者
- 糖尿病の方
- 妊娠中または2ヶ月以内に妊娠を予定される方、授乳中の方
また、リベルサスは湿気と光の影響を受けやすい薬です。服用の直前にシートから錠剤を取り出すことが推奨されます。